能登の未来

FUTURE

祭りバカがいちばん

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投稿者

大桐愛叶

 今回の震災であばれ祭りの拠点が隆起したり家屋が倒れ危険であったり、そして、町民が生きることに必死であったりと、とても祭りについて言及できるような状況ではなくなってしまいました。この地震は穏やかで楽しい日常を奪っただけではありません。祭りを通して深く関わり、地域を活性化させてきた町内外の人々の繋がりまで断ち切ってしまいました。7月の始めにあばれ祭りは開催されますが、祭りが終わった途端に来年の祭りはこうしようああしようという話が始まります。もちろん、1月1日だってあばれ祭りについて楽しく語っていたと思います。
 復興していくにつれて、またあばれ祭りについて気軽に色々な人と話し合える機会が復活し、さらに、祭りに向けて頑張れるような地区になっていくことを願っています。100年後には祭りについて考えられることや祭りを実行できることのありがたみはきっとこの大きな地震を体験したわたしたちにしかわからなくなるでしょう。今までのわたしたちがそうだったように、わたしたちの子孫はただ祭りを楽しむでしょう。防災減災の観点からありがたみを感じないことを悲しむ人はいますが、100年後の能登町を担っていく人たちが、祭りを心から楽しめることこそが大事であるとわたしは思っています。その時にまた大きな災害があったら、わたしたちの辛かったこと、悲しかったこと、苦しかったこと、ちょっと嬉しかったことなどを未来の人たちが振り返って、参考にできるような資料があればいいと思います。
 わたしは100年後も変わらずあばれ祭りが開催されて、365日祭りについて考えられる人々であふれる能登町が1番素敵だと思います。

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