能登の未来

FUTURE

人々の温もりを守る未来

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投稿者

石田星奈

 100年後の能登は、今回の震災を受け、少子高齢化・人口減少がさらに深刻化するだろう。しかし、それを解決することはとても難しい。でも、その中でも人々の生活を豊かにすることはできる。
 私は今、大学で建築を専攻しています。今回の能登半島地震では志賀町にて被災しました。実家も親戚の家も半壊以上で、一時期精神的にもつらい避難生活を経験しました。しかし、これがきっかけで、建築におけるリノベーション分野、耐震改修について関心を持つようになりました。大学で建築を専攻しようと思ったのは、まちづくりに興味があったためです。人口減少に伴い過疎化する地域を、建築を通して再興を図りたいと思っていました。
 震災を受けた後の能登を支えたのは人々の温かさであると思います。避難所に集まった人たちはみんなで互いに励ましあい、協力し合いながら復興に向けて、前を向くようになっていました。しかし、それとともにどれだけ気が知れた中でもやはり家族のぬくもりに適うものは無いと感じました。私はその経験をしたことで、建築の分野から家族のぬくもりを守りたい・地域の明るさを取り戻したいと考えるようになりました。もっと耐震性のしっかりした構造であれば、災害に備えた設備であればと考えるようになりました。100年後の日本自体は現在よりもさらに、建築技術も進歩し、さらに強度のある建物を早くつくり上げることができると考えます。そのような建築の分野からまちづくりや地域の再興に貢献したい。それが私の将来の夢にもなりました。
 また、100年後の能登はさらに少子高齢化・人口減少が深刻化するでしょう。ですが、過疎化した地域でも、それぞれに魅力はあります。自然が豊かなところ、伝統文化が盛んなところ、特産品が有名なところなど様々です。そのような魅力が人々の生活の支えとなり得るのです。
 100年後、私が生まれ育った能登にどのような場所であってほしいかを考えると、今のような地域としての温かさを感じられる地域であってほしいと思います。温かい人がたくさんいる能登を、これからもずっと守っていってほしいと思います。農業・商業・製造業等、様々な分野からまちと人々の生活を守り、さらに革新していってほしいです。そのために私は建築という分野からなにか役に立てればいいなと思っています。

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