能登の未来

FUTURE

門前町黒島町、ひいては能登に対しての提言

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投稿者

Bernd Schellhorn

はじめに
今回のような状況に対して行動する際には、単に過去の事例や思いつきのパターンに従うことは避け、慎重に検討し、計画全体と各ステップを熟考してから行動に移すべきであると考える。そしてどのような行動を取るにしても、真の持続可能性と環境保護、これらに対する長期的な責任を第一に考えて行動することが重要である。

目標と考察
➀文化的に貴重な家財や資材のさらなる破壊や浪費を防ぐ。建物が損傷しすぎて再建が不可能な場合や、もはや不要になっている場合は、内部の貴重品や再利用可能な材料を安全に保管すること。残す価値のあるものとそうでないものを冷静に見極め、最も価値があり歴史的に重要で美的にも優れた家屋や建造物に焦点を当てる。
壊されたものを早急にすべて撤去するのではなく、例えば旧角海家の一部を安全な状態にして、黒島の住民や将来黒島を訪れる人たちに、ここで何が起こったのか(これもまた歴史なのだ!)、自然の巨大な力とそれによって受けた影響を思い起こさせるものとして、倒壊した状態で残すことができないか検討する。
プレハブ建築は長期的に保存するように生み出されておらず、持続可能性もまったくなく、環境保護とは正反対である(しかも、最も無駄が多い!)

②空き地(修復不可能な建造物が建っていた場所)をコミュニティに寄付し、公園や野菜や果物を栽培する区画として開発する。

③黒島の町の電源供給源について、より自立した方法を考え(例えばソーラー発電)、電線の地中化を実現する。

④山水や湧水を水源とする新しい水道を、最新技術のフィルターを介して無償で各家庭に供給するシステムを導入する。

さらに黒島の長期的な活性化のために
⑤高齢者の為のケアセンターを新しく建設する。通常の病院や刑務所のようなスタイルではなく、もっと快適な保養地やスパのようなスタイル(温泉大浴場、治療・エクササイズルーム、健康的で味の良いレストランなど)であるべきだ! 当然、特にお風呂とレストランは外部の人も利用可能とする。

⑥特に重要なのは、若くてクリエイティブな人々を惹きつけること。他に類を見ない先進的な教育施設(学校)を設立し、建築・修復に関連する伝統的な職人技や工芸品に焦点を当て、大規模な木材工房を設置する。竹細工、土壁塗り、拭き漆、和紙などのワークショップに加えて、景観・庭園デザイン、先進的な建築、未来志向の都市計画などを学ぶ場所となる。黒島の建物を保存し、新しくそこにふさわしい(!)建物や建造物を創造するためには、設備の整った工房と優れた職人技が鍵となる。その作業の過程で、蓄積された学びは、この地域を、そして世界における伝統的な建築・工芸技術の最高の教育拠点とし、残された名工たちを教師として、また学ぶことに熱心な若者たちを惹きつけるだろう。このことは日本が受け継いできた素晴らしい伝統工芸から学び、その技術を維持しながら、最先端の技術や素材と組み合わせることができる最後のチャンスなのだ!これにより黒島は、応用工芸と芸術の先駆的でユニークな拠点となることができるのだ(それらは、庭園や農園の設立、酒造りなどでさらに発展させることができる)。

⑦例えば、ヨガ、エクササイズ、瞑想スタジオ、設備の整った洗濯・クリーニング店、レストラン、できるだけ地元産の食材を使った食事、お茶、カフェを作る。
そしてお酒の飲めるバーも!

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