能登の未来

FUTURE

シゼンとマチの交わり

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投稿者

森田峻平

多くの低層の木造住宅や非住宅木造建築物によってまちが形成されていることは、日本の伝統的なまちを垣間見るとともに、現代において問題視されている自然環境への配慮を考えることに繋がる。交番や郵便局なども木造であったところも見られ、堅い印象の施設が、どちらかといえば和らぐ印象を受けた。また、低層の建造物が多いため、豊かな自然に目を向けやすい。まちの背景の山が目に止まり、少し山を登っただけで海を望めたりする。山が多く、また三方を海に囲まれるため、多くの場所で、この感動の景色を見れる。人と自然との調和が見られることは、能登の魅力である。存続させて、後世にも魅力のあるまちであると伝え続けたい。
一方で、町の木造建築物を進めるにあたって、耐震性能が問題となる。また、土砂崩れや津波などの影響を受けにくい立地も考えなければならない。耐震性能については、伝統的な建築を重んじるなら平屋にして低層化を進めるか、二階以上が必要ならば耐震基準を満たした最新の建築工法を導入するなどの必要がある。当然ではあるが、後者ならば、今まで継承されてきた技術や文化が無くなることもある。各自治体の建築課や土木課の方針に依るが、できれば、伝統的なものを残しつつ、耐震のある建築ができれば良いと思う。個人的には、二階が物置となっている間取りや畳は好きなので、残せるなら残してその文化を継承したい。とはいえ、耐震性能を優先して、余力があるなら伝統的なものを残すくらいで良いと思う。
また、私は、伝統的な家屋の外見や間取り、使われ方、そこからの景色などを見るのが好きであるから、このまちはとても魅力的に感じられる。住んでいる方は不便に思うかもしれないが、都市に住んでいる私には一度でいいから住んでみたいという憧れがある。多数派ではないだろうが、一部のニーズに応える家屋が残されていたら、とても嬉しい。そうでなくとも、住み方の移り変わりを身に感じられると面白い。 将来的には、木造建築、もしくは都市計画の分野で震災復興に携わりたいと思っている。上に述べたことを取り入れたいとは思っているが、地域の方の声を優先した建築、もしくは都市計画を行いたい。

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